最近認可外保育園が「なんちゃって無償化」になるかもしれないという問題がクローズアップされてきました。多くの人達からすると「なんちゃって無償化」って何と思われているでしょう。
「なんちゃって無償化」が話題になったきっかけは自民党の2017年衆院選での公約の一つである「幼児教育の無償化」からです。
自民党は消費税の引き上げの理由を元々の財政再建の為の財源から大きく方向転換をして消費税増税分5兆円のうち2兆円を「幼児教育の無償化」に当てるとしたからです。
当然多くの国民からしたら少子高齢化対策になる「幼児教育の無償化」は特に反対する理由もないような気がします。
ところがこの「幼児教育の無償化」の対象外の保育園があるのです。
それは認可外保育園です。
幼児教育の無償化といっているのに、このように無償化の対象外の保育園がでてくる可能性があるため、「なんちゃって無償化」といわれているのです。
なぜこのようなことが起こるのでしょう?
この保育園問題についてまとめてみました。
目次
認可保育園と認可外保育園の違いとは?
認可外保育園というのも、ニュースで聞く言葉ですが、認可保育園とは一体どのような違いがあるのでしょうか?
まとめてみました!
認可保育園
認可保育園とは、国が定める児童福祉法の基準を満たしている保育園のことです。
国や自治体の制約を受けると同時に、以下の項目で制限を受けます。
- 1人の保育士に対する子供の数
- 施設の広さ
- 設備基準
認可外保育園
国が定める児童福祉法の基準を満たしていない保育園のことです。
国や自治体の制約を受けないので、自由度が高くなります。
よって、次のような特徴や、メリットもあります。
- 園独自の教育方針を実行できる
- 独自性を強調するためにあえて認可外にしている保育園もある
- 保育士の数や施設の広さ設備などの自由度は高い
- ベビーホテル、託児所、保育所、企業内保育所など
- 開所時間も自由に設定出来る為長時間労働のワーキングマザーには最適
特に最後の開所時間を見ると、認可保育園が満たせないニーズを、認可外保育園が満たしていると考えることもできそうです。
認可外保育園とは国の基準を満たしていない危険な保育園なのか?
認可外保育園と聞くと、ニュースで報道された事件や、「認可外保育園」という言葉のイメージや国や自治体から認可を得ていないという現状から、どことなく危ない保育園というイメージを持たれるかもしれません。
しかし、認可外保育園について調べてみると、必ずしも
認可外保育園=危険
ではないことがわかってきました。
認可外保育園とは実際に子供を預けたい保護者たちの為に作られた保育園であり、子供を預けたいニーズがある為に存在している保育園です。
また東京などでは敷地面積が確保できない関係で認可保育園が慢性的に不足している為に、認証保育園制度が作られました。認証保育園も認可保育園の基準の対象外です。
このように認可外保育園とは東京の認証保育園のように何らかの理由で基準を満たしていないだけの保育園という場合もあるのです。
認可外保育園はなぜ「なんちゃって無償化」呼ばれたのか?
認可外保育園が「なんちゃって無償化」といわれた利用は政府が認可外保育園を無償化の対象から外すという報道がされたからです。
あくまでも現段階では報道されただけです。
現時点では国会は開かれたばかりであり、各委員会は活動さえしていないので無償化するもしないも議論さえされていない状態です。
ただ現実の認可外保育園の利用者のニーズを考えれば認可外保育園にも認可保育園並みの無償化は実現してほしいところです。