調剤薬局でお薬をお渡ししていると、お母様方から、
「子どもが嫌がるのだけれど、目薬ってどうさせばいいの?」
という質問をよくいただきます。
赤ちゃんや、小さな子どもさんからしたら、
「得たいのしれない物を目に入れるなんて、なんだか怖いな、嫌だな」って思っちゃいますよね。
お母さんもいやがるこどもたちに目薬をさすのは一苦労。
そんなお母さんたちのためのアドバイスをご紹介します!
目次
目薬をさすお母さん自身が、リラックスする
実はこれが、目薬を成功させる上で一番大事なことだと思います。
お母さんが、「目薬を失敗しないようにしなきゃ!」と意気込むと、その緊張がこどもにも伝わってしまいます。
そういったお母さんの微妙な変化に、子どもさんはじつはとっても敏感です。
「お母さんなんでこんなに緊張しているんだろう?すごく良くないことが起こるのかな?」と余計に怖くなってしまいます。
目薬は失敗しても大丈夫!
病院や町のクリニックさんから処方される抗生剤やアレルギーの目薬ボトルには、一般的に5mLの薬液が入っています。
この場合ですと、目薬1本でだいたい100滴分入っていることになります。
仮に抗生剤の目薬を1日3回、両目に7日間さすように、お医者さんから言われたとすると、3回(1日の回数)×2回(両目)×7(日間)ですので42回さすことになります。
つまり、目薬1本もらっているとしたら、約60滴分の余裕があるのです!
それに目薬は1滴入れるだけで十分なので、
「効いているか不安!」
と、一度に何滴も同じ目にささなくて大丈夫です。
このように、目薬には、余分がたくさんあることを理解して、お母さんも、リラックスして目薬をさしてあげてくださいね♪
目薬をさす方法
目薬をさす方法はいくつかあります。
お子さんが、赤ちゃんなのか、ちょっとおおきくなって聞き分けが良くなってきているのかにもよりますので、オススメ度を★で示しています。
ぜひ、参考にしてくださいね♪
寝ているときに目薬をさす(目頭に目薬を落とす方法)
オススメ度
赤ちゃん:★★★
子どもさん:☆★★
実は、目薬は寝ているときのような目を閉じている状態でも、目に入れることが可能です。
寝ているお子さんの、目頭に、目薬を一滴落とします。
その次に目頭を、鼻のほうに向けて横に引っ張りましょう。
すると、表面張力で、目薬が目の中に入っていくのです。
寝ているときなら、目薬の怖さも感じないですよね?
1日に眠る回数が多い赤ちゃんであれば、その都度目薬をさせば、お医者さんから言われたとおりの回数もさすことができます。
お子さんの場合でも、朝布団から起きる前と、夜寝る前の最低2回はさすタイミングがあると思います。
それに、「目薬終わるまで、ず~っと、目をつぶっていてね」
というお願いが聞けるお子さんならば、起きているときでも、同じ要領で目薬をさすことができますよ。
ほかの物(テレビなど)に集中しているときに目薬をさす。
オススメ度
赤ちゃん:☆☆★
子どもさん:★★★
大好きなアンパンマンのテレビなど、自分の好きな物に集中している状態で横向きに寝てもらいます。
その上からお母さんが目薬をさせば、目薬をさされることに気づかないうちに、全部終わってしまいます!
テレビ大好きっ子にはオススメなので、一度お試しください!
(逆に赤ちゃんの場合は、何かを集中してじっと見ることが難しいので★は1つです)
目薬は病気を治すために大事なんだよと教える
オススメ度
赤ちゃん:☆☆☆
子どもさん:☆★★
「目薬は、●●ちゃんの目がかゆいのとか痛いのを直すのに、大事なんだよ。だから頑張ってさそうね?」
とお母さんが優しく教えてあげると、お子さんも安心できると思います。
普段からアンパンマン目薬などの市販の目薬で練習しておく
オススメ度
赤ちゃん:☆☆★
子どもさん:☆☆★
いきなり目薬をさすとなると、やっぱり、お母さんも、お子さんも焦ってしまうかもしれませんよね。
普段から、市販されているこども用の目薬で練習していれば、いざというときも安心です。
しかし、目薬が必要ないのであれば普段から使う必要はないですし、目薬は準備する間もなく、いきなり使わなければならなくなってしまった…、という場合も多いため、★は1つにしました。
どうしてもだめなときは実力行使!(こどもの体を押さえる)
オススメ度
赤ちゃん:☆☆★
子どもさん:☆☆★
以上の方法ではどうしてもダメだった場合は、下のイラストのように、お子さんが動けないように押さえる方法もあります。
千寿製薬HPより抜粋(http://www.senju.co.jp/consumer/note/usage.html)
この方法では、いやがっているのを無理矢理押さえるわけですから、大泣きしてしまったり(※それがいけない理由は次の項目で詳しくお話しします)、ますます目薬嫌いになってしまう可能性があります。
そういう理由もあって、個人的にはオススメはしません。
しかし、「どうしても目薬が嫌いで、目薬を見たら逃げてしまう!断固拒否される!」というお母さんもいらっしゃいますので、いままで紹介した方法が全然だめなときは、こちらも試してみてください。
泣いているときの点眼はNG
泣いているときに、目薬をさすと、涙で目薬が流れてしまいます。
なので、目薬をさすときは、お子さんとお母さんがゆったりリラックスできる方法を探してみてくださいね。
この記事で勉強したこと
- 目薬はお母さんも、子さんも、リラックスした状態でさせるのが理想
- 目薬が失敗したってへっちゃら!
- 目薬の方法はたくさんあります。お子さんに一番あった方法を探してみてくださいね♪