近々、千葉時代(チバニアン)が地球史に刻まれることになりそうです!
地球史に日本の地名の名前が刻まれるなんて、なんだかワクワクしちゃいますね!
今回はこのチバニアンについて徹底解説していきます!
目次
チバニアンとは?
チバニアンとは、地質年代の名前です。
地質年代ときいてもピンと来ない方もいらっしゃると思います。
わかりやすくいうと、学校の地理の時間に勉強した、ジュラ紀とかカンブリア紀などがそれに相当します。
ジュラ紀はおよそ2億1200万年前から1億4300万年前までで、アンモナイトが栄えて、大型の恐竜が出現してきた時期です。
カンブリア紀はもっと遡って、およそ5億7000万年前から5億1000万年前までといわれています。
殻や甲殻といった硬い組織をもつ海生無脊椎動物があらわれてた時代で、三葉虫も繁栄した時代といわれています。
このように、地球の歴史を代表するような特徴をあらわす地層が表す時代を地質年代といいます。
チバニアンが代表しているその時代の特徴とは?
チバニアンは約77万年前から12万6000年前の地質時代を代表するといわれています。
では、一体この期間は、地球でどのようなことがあったのでしょうか?
ずばり地磁気逆転(ちじきぎゃくてん)があった年代とされています。
「地磁気逆転(ちじきぎゃくてん)ってなに?なんだか難しそう」と感じるかもしれませんね。
しかし、簡単にいうと「地球のS極とN極がいれかわる」という現象です。
地球は大きな磁石といわれており、現在北極がS極で、南極がN極です。
イマイチぴんとこない方もいらっしゃると思うので、一つ身近な例を挙げます。
それは方位磁石です。
磁石は互いに反対の性質をもつもの同士(SとN)はひかれ合うという性質があります。
そのため、方位磁石のN極は反対の性質を持つS極(すなわち北極)を指し、S極も反対の性質をもつN極(すなわち南極)をさすというわけです。
このS極とN極の入れ替わり、実は比較的頻繁にある現象で、過去360万年で11回も逆転していることがわかっています。
そのうちの逆転現象が起こった時期の一つがチバニアンということですね。
チバニアンから、どうしてS極とN極が逆転していることがわかるの?
ジュラ紀のように化石が残っていれば、「ああ!この時代に恐竜が誕生したんだな」とわかります。
しかし、いったいどうやったら地層から、その時期に地球のS極とN極が逆転したとわかるのでしょう?
実は、一部の岩石は、ある時代に記憶した磁気をずっと保持し続ける性質があるんです。
例えば、「樹海の中で磁気が狂う」という有名な話があります。
それは実は富士山が噴火して流れ出た溶岩が固まったときに、磁気を帯びて固まるためです。
S極とN極の向きは、溶岩が固まったときと同じ時代のまま固定されます。
これが、現代の地球のS極とN極の向きと逆のため、方位磁石が役にたたなくなるのです。
つまり今回のチバニアンから発見された岩石でも同じようにS極とN極の逆転が見られるのです。
チバニアンの場所
さて、このように地球史的に重要な地層であるチバニアンは一体どこにあるのでしょう?
ご想像の通り千葉県にあって、その中でも市原市田淵の養老川沿い崖面だそうです。
チバニアンへの行き方
徒歩と車の2種類あります。
最寄り駅の月崎駅からは徒歩で30分程度ということです。
詳細は、こちらのブログで詳しく書かれていましたのでご参照下さい
→【外部リンク】市原のパワースポット(地球磁場逆転地層)のご案内
車の場合、下のような経路になります。
県道81号を養老渓谷方面に向かい、田淵会館で車を降ります。
そこから徒歩5~10分とのこと(地図上の青線)
ただし、田淵会館は地域の方のための施設なので、車を止める際には施設の方や地元の方の許可が必要とのことです。
事前に電話などで問い合わせた方がいいかもしれませんね。
チバニアンがいつ正式決定?
チバニアンは今現在、国際学会の審査を受けています。
今現在1段階をクリアしたので、あとは2,3段階を超えていく感じです。
ただ、この後結果が覆った例はないそうなので、来年中には正式に「チバニアン」という名称に決まることは間違いないといわれています。
日本の地名が地球史に名を刻むなんてワクワクしちゃいますね!
来年には、歴史的な瞬間の目撃者になれそうです♪