コロナの感染拡大防止のため医療機関のオンライン受診や、FAX処方箋が増えています。
実際に調剤薬局ではどのように対応しているのか、現役薬剤師がまとめました。
目次
病院から薬局へFAX送信
医師が必要と判断した場合、医療機関から薬局に処方せんをファックスで送信します。
処方せんの備考欄には「0410対応」と書かれています。
薬局では受け取った処方箋を元に薬を準備します。
処方箋の原本は、後日クリニックから薬局へと郵送されます。
ただ、一部のクリニックでは、
薬局ではなく患者であるあなたの自宅に処方せん原本を送るクリニック・病院もあります。
その場合あなた自身が薬局に処方せん原本を渡さなければいけないので注意してください。
薬の受け取り
薬の受け取りは、
- あなた(あるいは代理人でも可)が薬を直接薬局にとりにいく
- 薬局から薬を郵送してもらう
の2つに分かれます。
薬局に取りにいく
薬局に薬を取りに行くときは受付でFAXですでに処方箋を送ったことを話せば薬を受け取れます。
病院から薬局に処方箋を送ってくれる場合は処方箋を渡す必要もありません。
初めて利用する薬局の場合は、
- 保険証
- お薬手帳(もし使っていれば)
を持参しましょう。
コロナ感染予防のために混雑している時間をさけるなら、一般的に
- 開店直後
- 周辺の病院やクリニックが昼休みをとる午後2~3時頃
- 周辺の病院やクリニックが休診日となることが多い木曜か水曜
- 土曜日の午後
がすいています。
ただし薬局の立地や、総合病院が近くにあるかで大きく変わってくるので、詳しくは薬局に直接確認してみてください。
薬局で直接薬を受け取ると、
- 薬剤師からの薬の説明
- 薬代の支払い
まですべて完了します。
薬局から郵送してもらう
薬を郵送する場合、直接薬局で薬を受け取るよりも手順が複雑です。
郵送費
お薬代とは別に薬の郵送費が発生します。
郵送費の負担が患者側になるか薬局負担になるかは薬局の方針によります。
最近、郵送料に国から補助金がでたので患者負担を無料にしている薬局もあります。
また、薬の郵送は郵便ではなく、追跡ができる宅配が好まれる傾向にあります。
郵送から手元に届くまで
平時の時よりも郵送に時間がかかる場合があるので注意してください。
コロナで多くの人が外出を控えた結果、ネット通販などの需要が増えて運送業が忙しくなっています。
また運送業社も感染リスクを下げるために高齢者の社員を仕事から一時的に外して対応しているところもあります。
需要増加と人で不足で、配送が遅れる可能性があるのです。
手持ちの薬には余裕をもっておきましょう。
今すぐ薬が欲しい場合は、郵送ではなく直接薬局に薬を取りに行く方が確実です。
薬剤師から薬の説明を電話で受ける
薬が手元に届いたら、薬剤師から薬の説明を電話で受けなければなりません。
薬局からの電話は繋がる状態にしておいてください。
支払い方法
まだまだネット決済に対応した薬局は少なく、銀行振り込みや、後日来局した際に支払うことが多いです。
薬局によって支払い方法や期限は違うのでよく確認してください。
注意点
最後に注意点をまとめました。
初めて利用する薬局の場合
初めて利用する薬局に処方箋を送る場合、薬が不足する場合があります。
事前に在庫があるかどうか確認、在庫がない場合どのくらいで用意できるか確認するほうが安心です。
また医薬品は先発医薬品とジェネリック医薬品があるので、事前にどちらで用意して欲しいか希望を伝えておきましょう。
電話連絡ができる環境を整える
薬局から、以下の確認事項の問い合わせが電話でくることがあります。
- 処方箋原本の受け渡し方法
- 郵送方法
- 支払い方法
- 薬が不足したのでその対応方法 など
知らない番号からの着信を拒否している場合は、薬局の電話番号を事前に登録しておいたり、留守電機能をオンにすることをオススメします。
また、個々の薬局によってFAX処方箋や、薬の郵送に対する対応は異なりますので、少しでも気になることがあれば、電話で直接問い合わせるようにしてくださいね。
それでは、一緒にコロナを乗り切りましょう。