こんにちは。ぽぽです。
私は調剤薬局薬剤師として働いています。
その中で、正直、
仕事がつまらない
やりがいを感じない
とおもう瞬間は決して少なくありません。
なぜそう感じるのか?そう感じたときにどうしたらいいのかを、調剤薬局につとめる薬剤師の視点でまとめました。
目次
薬剤師の仕事がつまらないと感じる3つの理由
薬剤師の仕事がつまらないと感じる理由を3つにまとめました。
すべてにおいて単調
調剤薬局に勤務する薬剤師の仕事は多くの面で単調です。
毎日
- 同じ店舗に出勤し
- 同じメンバーとともに働き
- 同じような内容の薬を用意し
- 同じような話を患者さんとする
ことの繰り返しです。
狭い調剤室で毎日同じようなことの繰り返しでは気が滅入ります。
努力が昇給に結びつきにくい
調剤薬局の薬剤師は営業色の少ない職種です。
そこがいいところでもあるのですが、逆を言えば成果をあげても給料があまりあがりません。
そもそも努力を評価して昇給するという考え方自体あまり根付いていないように思います。
毎日同じような仕事を同じようなレベルでこなせれば業務は完結するので、経営側もあまり薬剤師個人に成果をあげることを期待していないのかもしれません。
また、同じ医療系専門職である医師の場合、技術や知識を蓄え開業、そして患者さんからの信頼を得ることができれば、その分増収につながります。
しかし薬剤師の場合、仮に医師と同じレベルの知識を蓄え、患者さんに信頼されたとしても、医師ほどの増収は見込めないのが現状です。
中途半端な立ち位置
多くの患者さんにとって、薬剤師の立ち位置はかなり微妙なものです。
「医師ともう病気の話はしたのに、なんでまた同じことを薬剤師にも話さないといけないの?」
「病院でも長時間待たされたのに、薬局でもまた待たされるのか・・・。」
調剤薬局で、こうした患者さんからのプレッシャーを感じることがあります。
薬科大学が4年制から6年制へかわり、国としては薬剤師が薬の専門家として活躍することを大いに期待しています。
ですが、実際現場で多くの患者さんから薬剤師に向けられる目は、
ただの薬を渡す人
このことを感じつつも、必要な情報を引き出さなければならないのが薬剤師の仕事です。
薬剤師の仕事がつまらないと感じたときの3つの対処法
次にそのやりがいのなさ、つまらないさへの対処法をまとめました。
職場環境を変える
業務の単調さを改善するために、変化を取り入れてみましょう。
グループ内での異動・ヘルプ
大きなグループ店の調剤薬局であれば、定期的にエリア内での異動があります。
そうすれば、同僚、薬・患者さんとの会話の内容にも変化が生まれます。
ただし、通勤時間が長くなったり、新しい環境に慣れるまで負担がかかるこ場合があります。
より少ない負担で変化を得るには近隣店舗に時々ヘルプとして出向いてもいいでしょう。
在宅医療
在宅医療も薬剤師業務に変化をもたらします。
薬局の外に出て、患者さんのお宅まで薬をお届けします。
狭い薬局の外から車で抜け出すことも気分転換になります。
成果が見えやすい業務を選ぶ
個人の成果が反映されにくいのが調剤薬局薬剤師の特徴です。
ですので、OTCの販売も行っている調剤薬局や、ドラッグストアに勤めるのはいかがでしょうか?
患者さんが訴える症状に合わせて適切なアドバイスを行います。
アドバイスに応じて患者さんがOTCの購入を決めたら自分の成果になりますし、大きな達成感も得ることができます。
いま挙げたような環境の変化を、現在勤めている職場で実現させるのは難しいかもしれません。
その場合は転職も一つのてです。
考え方を変える
転職は難しい、転職先でもやはり同じような悩みを抱えてしまう気がする。
そんなときは、仕事に対するスタンスを少し工夫してみましょう。
個々の患者さんにしっかり向き合う
先ほど患者さんが薬剤師に抱くイメージとして、
ただ薬を渡す人
と、かなり悲観的なことを書いてしまいましたが、もちろんすべての患者さんがそう思っているわけではありません。
- 自分の不安な気持ちを分かって欲しい。安心させて欲しい
- 医師に聞けなかったことを教えて欲しい
- 自分1人では薬がきちんと飲めないから手助けをして欲しい
など
薬剤師を必要としている患者さんもたくさんいます。
私の患者さんで軽度認知機能低下の患者さんがいます。
ひとりで薬の管理をするのが難しいのですが、どうしても、
「同居している家族の世話になりたくない!!」という強い要望がありました。
そこで、なんとか1人でお薬を管理できるよう、薬を朝昼夕と飲む時間ごとに整理し、日付もつけてお渡しすることにしました。
自分で自分の薬を管理することで安心感と自信がでたととても喜んでいらっしゃいました。
忙しい中でここまでするのは難しいかもしれません。
ひとこと共感の声をかけるだけでもいいです。
自分のできる範囲で、困っている患者さんの手助けをすることができれば、やりがいがうまれます。
薬剤師の仕事はリスク管理
患者さんが薬剤師と話すときは、医師とすでに話したことをまた繰り返すので、二度手間です。
そして9割の患者さんの薬は何の問題もなく、薬局で薬を受け取って帰ります。
ただ、残りの1割は、患者さんと話を聞く中で
- 用法用量がおかしい
- 併用薬との飲み合わせが心配
- 薬がきちんと飲めていなかった
- 薬の副作用がでていた
ことなどがわかります。
薬剤師の仕事はリスク管理です。
医師が指示した薬が問題ないか最終確認する仕事です。
地味な仕事ですし、ほとんど取り越し苦労で終わります。
しかし患者さんのリスクを最小限にするために重要な仕事なのです。
そう思えば、仕事に対する考え方もすこし変わってきませんか?