就活のとき企業がアピールするものの1つが新人研修です。
あなたも就職先を決めるにあたって気にしているポイントだと思います。
ただ内容が似たり寄ったりで正直違いがわからないと感じているのではないでしょうか?
私が実際研修を受けて感じたのは、就職先を決める上で新人研修はあまり重要な項目ではないということです。
なぜ新人研修の重要度はそこまで高くないのか、逆に何が大事なのか解説します。
新人研修
新人研修はおもに座学です。
- 薬学的知識や保険点数
- コミュニケーション
をメインに学びます。
新人研修の重要度が低いのは、
極端な言い方をすると新人研修で2週間~3か月程度座学で学んだ内容より、実際の患者さんを目の前に仕事をして学んだ内容の方が100倍自分の力になるからです。
大学で学んだ実務実習を思い出してください。
大学で分厚い実習ノートの内容を勉強しても、いざ現場に出てみると全然知らないし、うまくできないことがたくさんあったと思います。
また世の中にはいろんな医療現場があり、そこで求められる知識や技術にも差があります。
例えば同じグループ内の調剤薬局でも
- 眼科の処方箋しかこないような住宅街の店舗
- 駅前でいろんな診療科の処方が集まる店舗
では必要とされる知識やスキルが違うことは想像できると思います。
座学で一律に学ぶことには限度があるのです。
また新人研修ではコミュニケーションの育成のために外部講師を招く場合もあります。
しかしいわゆるビジネスマン同士のビジネスコミュニケーションと患者さんや同僚の薬剤師を相手にしたコミュニケーションはかなり質が違います。
社会人として一般的なコミュニケーション論を学んで損はないでしょう。
しかし実際の現場では不自然になることもあるので、先輩の様子見たり、患者さんの反応をみて調整していくのがいいでしょう。
じゃあ新人研修って意味ないの?
では新人研修に全く意味がないかというとそんなことはありません。
研修を設けているということは企業側に学生を育てる気持ちと余裕があるということの現れでもあります。
また新入社員が安心感を得られるのも大きなメリットです。
仮にもし研修がなくいきなり店舗で働くことになったらどうでしょう?
薬局は多くのところが小規模な店舗で少人数で業務をこなしていますから、一店舗に配属される新人があなた1人だけというのは珍しくありません。
下手をすると従業員があなたと薬局長の2人きりというケースもあり得ます。
いきなりの社会人経験で、新人が自分だけと言うのは精神的にかなり負担が大きいです。
覚えることもたくさんありますすし、怒られることもあるでしょう。
人の健康と命に関わる薬を扱いますから油断せずいつも注意しなければいけません。
そんななか1人ぼっちは辛いものです。
新人研修があれば研修期間中に仲間を作ることができます。
困ったことがあったら相談できますし、お互いの店舗の情報を交換することもできます。
普段は別々の店舗で会えることは少ないでしょうが、横のつながりがあると心強いものです。
就活でのポイント
さて、今まで新人研修は就活で企業を決めるポイントにはなりにくいというお話しをしました。
では逆にどういったことを見れば良いのでしょうか?
研修という観点から見ると、新人研修より、入社後もずっと継続的に研修があることもポイントです。
研修で学んだことをもとに昇給試験が行われる場合もあるので、学習内容をしっかり身につけるモチベーションにもなるでしょう。
また覚えておいて頂きたいのは、人事部で説明される内容と実際働いてみると必ずギャップがあるということです。
どうしても企業の説明会では企業のいい面や、理想が強調されがちです。
実際働いてみると聞いていたいたのと違う!ということも珍しくありません。
- もし就職を希望する会社に自分の大学の先輩がいれば聞いてみる
- 卒業名簿でどれくらいの先輩がその企業に行っているのか調べてみる
など別のアプローチからも情報を集めてみましょう。
ではあなたの就職活動が実りあるものでありますように!