英語の勉強をしていると、同じWhoを使った疑問文でも、
- 「Who do you like?」のように、doがつく文
- 「Who runs fast?」のようにdoがつかない文
の2種類を見かけたことはありませんか?
ひょっとすると、「whoのつく疑問文はdoがつかないというルールがある!」なんて覚えている場合もあるかもしれませんが、そんなことはありません。
doがついていても、doがついていなくても、英語としてはどちらも正しい文章なんです。
でも、どうやって使い分けるか、疑問に思ったことはありませんか?
学校の授業では、「doがつくwhoの疑問文」と、「doのつかないwhoの疑問文」を別々に習うことがほとんどです。
そのため、
「イマイチ違いがわからない」
とあなたが思っていたとしても不思議ではありません。
今回、「doがつくwhoの疑問文」と、「doのつかないwhoの疑問文」を比較して、それぞれどう違うのかできるだけ簡単にまとめました。
読めば絶対納得すること間違いなし!
今までの疑問が解決できるはずですよ^^
目次
whoのつく疑問文を学ぶ前に:語順を知ろう
これから三単現の説明をしていくわけですが、より理解を深めるために、英語の語順を学ぶことが大切です。
英語は単語が置かれる場所によって意味が固定されています。
左から順番に
「だれ・なにが/です・する/だれ・なにに/だれ・なにを/どこ/いつ」
となります。
例外はあるものの8割くらいの語順が、これで説明できます。
※これは、京都大学教授の田地野彰先生が推奨している方法です。
詳細を知りたい方は別記事のリンクをご参照ください。
ポイントは、「だれ”が”」なのか「だれ”を”」なのか
今回、例文として2つの文章を用意しました。
- Who do you love?
- Who loves Ken?
この2つの文は、doがあるかないか以外はよく似ていますが、文章の意味は全然違います。それはおいおい詳しく見ていきましょう。
ところで実は、この文章、もともとは、次の1つの同じ文から作られた疑問文なんです!
You love Ken.( あなたはケンを愛している。)
この文を疑問文に変えるとき、「何を」尋ねたいかによって、2通りのパターンの疑問文を作ることができます。
「だれ”が”」を尋ねる疑問文をつくる
最初のパターンとして、「だれが、ケンを愛しているのか」を知りたいときは、
「だれが、ケンを愛していますか?」という疑問文を作ることができます。
この場合、文にはdoはつきません。
Who loves Ken?
「だれ”を”」を尋ねる疑問文を作る
もう一つのパターンとして、「あなたがだれを愛しているのか」知りたいときは
「あなたは、だれを愛していますか?」という疑問文も作ることができます。
このときは、疑問文にdoがつきます。
Who do you love?
では、なぜ、「だれが」を尋ねたいときと、「だれを」を尋ねたいときで、doがついたりつかなかったりするのでしょう?
語順に注目して、その違いを更に詳しくみてみましょう!
「だれ”を”」を尋ねる疑問文(doがつく)
英語のWh疑問文を作るときは、一般的に次の順番で考えると分かりやすいです。
肯定文:You love Ken.
↓
疑問文:Do You love Ken?
↓
Wh疑問文:Who do you love?
まず、肯定文を疑問文の形(Doで始まる疑問文)にします。
その次に、尋ねたいと思っている内容(だれを/Ken)を疑問詞(who)に変えて、文の一番先頭にもってきます。(黄色の「←」マークで表したところ)
ちなみに、どの部分を、疑問文で聞きたいかによって対応する疑問詞が違います。
- 「だれが」「だれに」「だれを」を尋ねたい→who
- 「なにが」「なにに」「なにを」を尋ねたい→what
- 「どこ」を尋ねたい→where
- 「いつ」を尋ねたい→when
「だれ”が”」を尋ねる疑問文(doがつかない)
続いて、「だれが」を尋ねる疑問文も同じ要領で考えてみましょう。
肯定文:You love Ken.
↓
疑問文:Do you love Ken?
↓
Wh疑問文:Who do love?
ここでアレっ?と疑問に思いませんか?
無理矢理Doをくっつけようとすると、最終的に、
Who do love ken?
という、ちょっとおかしな文章になってしまいます。
Doのつく疑問文では、Do の後に、
- Do you~?
- Do they~?
というように、だれ・なにがの部分がないといけません。
しかし今回の場合だと、だれ・なにがの部分がWhoに変身して、文章の先頭に来てしまい、だれ・なにがにいるはずだった単語がいなくなってしまうのです。(図の×で記した箇所)
このような事情から、だれがを尋ねたい文には、doをつけることができないのです。
そのため、だれがを尋ねたい文を作る場合は、だれがに置かれていた単語を、whoに置き換えるだけという非常にシンプルなルールが使われています。
例)You love Ken.
→Who loves ken?
※whoの疑問文と三単現のS
ちなみに、loveについているsは三単現のSと呼ばれる物です。
この文章のだれがの場所にいるwhoが、三人称かつ単数と言われるグループに属します。
かつ、この疑問文が現在のことについて聞いているので、三単現のSのルールに基づき、動詞のloveにSがついているのです。
三単現のSについて詳しく知りたい場合は、
【関連記事】三単現のSとは?付け方を徹底解説!【分かりやすい図解付き】
【関連記事】三単現の疑問文と否定文の作り方【分かりやすい図解付き】
を読んでみてくださいね!
まとめ
英語の語順では
「だれ・なにが/です・する/だれ・なにに/だれ・なにを/どこ/いつ」
となります。
「だれを」を尋ねたい文章の場合、doがつく疑問文になります。
例)あなたは、だれを愛していますか?
Who do you love?
一方、
「だれが」について尋ねたいときときは、doがつかない疑問文になります。
例)だれが、ケンを愛していますか?
Who loves ken?
whatを使った疑問文でも…
実は、whatを使った疑問文でも、doを使う場合と使わない場合があるのですが、理由はwhoを使った疑問文と全く同じです。
詳しくは【関連記事】whatの疑問文~doがつく/つかないときの違い【徹底解説】
もあわせてみてくださいね。
いかがでしたか?
学校ではバラバラの順番に習うので分かりにくかったwhoの疑問文も、2つを比べることでこんなに分かりやすくなるんです!
ご自身で英語を勉強するときは、ぜひ似たもの同士の違いを比べてしっかり区別するようなクセをつけてみてくださいね!
このサイトでも、そのようなお手伝いができるよう、今後も記事を増やしていきたいと思います^^