薬学部にいる以上
「留年するかもしれない」
という不安はだれでも一度は感じたことがあると思います。
私も1年次に5つ追試をくらったときは
「留年」
の二文字が頭から離れずひやひやしていました。
これではいけない!と一念発起して卒業、国家資格取得しました。
そこで体験したことを踏まえて、薬学部を留年しない方法をまとめました。
目次
そもそも薬学部で留年する人多いの?
そもそも薬学部は留年しやすい学部なのでしょうか?
私の感覚ではYESです。
なぜそうなってしまうのか、理由を3つ挙げました。
定期テストが難しい
薬学部の定期テストは、厳しく作られているように思います。
といのも、定期テストが多かれ少なかれ薬剤師国家試験を意識して作られているためです。
薬剤師国家試験の合格率は6割程度。決して簡単に受かる試験ではありません。
この試験を意識しているので定期試験も簡単ではありません。
それと同時に、定期テストで薬剤師に受かる見込みのない薬学生をふるいにかけるという意味合いもあります。
薬剤師国家試験の合格率が、外部から大学への評価へつながります。
少しでも合格率を高くするために、合格する見込みのない薬学生は試験を受けさせないという大人の事情が働くのも当然でしょう。
得意科目だけで点数を稼ぐことができない
文系だと、必修科目が少しあって、その他は自由科目。
必修科目はまあ頑張るとして、卒業に必要な単位数は、得意な自由科目を選択することで稼ぐことができます。
しかし薬学部では、ほぼすべてが必修科目。
選択する自由など皆無です。
ですから、自分の得意なものだけ頑張って点数を稼ぐという方法が使えないのです。
苦手でもやらなきゃいけないので大変だし、苦しいのです。
物理が苦手でも、薬理が苦手でも、法規が苦手でも、全部合格点をとるのは非常に大変です。
仮面浪人生
これはちょっと番外編です。
薬学部は医学部受験をして不合格になった人が滑り止めとして受験・進学するケースも少なくありません。
そのため、特に1年次には医学部受験との両立で定期テスト対策がおろそかになり、留年するケースもあるようです。
留年に対して不安を感じるわけ
留年したくないな、いやだなと感じるのは普通のことですが、ここであらためてどうしてそう感じるかまとめてみましょう。
親&経済面
仮に1年留年してしまった場合、再度学費を納めなくてはいけなくなります。
国立か私立かで異なりますが、1年で何十万から何百万も余計に支払わなければいけません。
それを支払うことになる親御さんにとって大きな負担です。
こうした経済的事情から、「留年したら薬学部に残ることは認めない!」とはじめから親御さんに宣言される学生もいるようです。
学年が同じまま1年を過ごす
留年すると、同じ学年をもう一度やり直さなくてはいけません。
「周りの同級生は進級しているのに、なぜ自分にはおなじことができないのだろう。」
と恥ずかしさを感じると同時に、落ち込んで自信をなしてしまう場合も考えられます。
それに、周りに今までの友達がいなくなり、代わりに下級生と人間関係を築いていかないといけません。
新しい環境に慣れるまでに時間がかかるでしょう。
留年から最終的には退学に!?
留年がかさなると退学の二文字が現実味を帯びてきます。
そうするとせっかく苦労して薬学部に入学したのに、薬剤師国家資格を取得することができなくなります。
高卒で働くか、バイトをするか、他の大学で再挑戦するか。
自分が今後精神的に耐えることができるのか…。
様々な不安がつきまといます。
私もあわや留年というとこまでいって、不安に押しつぶされそうになりました。
でも大丈夫!
正しく努力すれば留年なんてしませんし、国家試験も合格することができます。
一緒に留年しないためのコツをみていきましょう。
留年しないためのコツ
留年しないためのコツをまとめました。
自分の勉強スタイルを確立する
留年しないようにするために大切なのは、自分の勉強スタイルをできるだけ早く確立することです。
そもそも大学での勉強と、小中高までの勉強は全く別物です!
小中高までは学んできた知識積み上げていければ得点につながります。
しかし大学では、いきなり高度かつ広範囲に及ぶ内容を勉強しないといけません。
また、薬学部の定期テストは薬剤師国家試験で出題される膨大な範囲を意識して作られているので余計に大変です。
「もう自分の勉強法は確立していて、点数もとれている!大丈夫」
と言う方は次に書いていくポイントは読まなくて大丈夫です。
しかし、
「点数が思うように伸びない。どうやって勉強していいかわからない」
とあなたが思っているならば、ぜひ次のアドバイスを参考にしてみてくださいね!
過去問を入手する
定期テスト対策において、必ず過去問を入手してください。
過去問なしでもテストに合格できない訳ではありませんが、圧倒的に効率が悪くなってしまいます。
過去問がどれほど重要かは、【関連記事】大学(薬学部)の定期テスト対策~過去問の重要性~でも書いているので参考にしてくださいね。
たいていどのサークルも歴代の先輩が定期テストの過去問をためておいてくれるので、それをコピーさせてもらうようにしましょう。
サークルに所属していない場合、サークルに所属している友達のつてで過去問を入手しましょう。
過去問を分析する
せっかく手に入れた過去問。
この過去問をどのように分析していくかが、効率よくテスト対策する上での鍵になります。
まず、は過去問を問題出題形式で2つに分類することが大切です。
- 過去問とほぼ同じ問題が出る/選択肢から選ぶ問題
- 毎年問題が総とっかえ/記述式がほとんどの問題
定期テストの過去問がどちらかによって、分析方法がことなるのですが、ここでは書き切れないので
【関連記事】【卒業生が語る】薬学部のテスト勉強法。最大のポイントは●●!
にまとめています。
チェックしてみてくださいね!
授業に出席する
留年を避けるためには、毎回きちんと授業に出席することも大切です。
配付資料をみるだけより、講義をリアルタイムに聴く方が内容が印象に残りやすいからです。
しかし、たいていの授業は退屈に感じてしまいがち。
居眠りをしてしまうこともあるでしょう。
しかしそれは非常にもったいない!
授業を効率的に受け、かつ今後の復習にも役立つ方法があるのです。
それは、授業中に授業の全体像を自分で紙に書き出していくことです。
イメージ的には自分で授業の内容の目次をつくると考えてもらえればいいかと思います。
そもそも、授業を聞いているときに眠くなってしまっているのは受け身になってしまっているから。
積極的に講義の内容を理解して、自分の手や頭を動かしながらまとめを作れば睡魔をやっつけることができます。
その方法も、ここでは書き切ることができないので、
【関連記事】講義の目次(=講義録)の書き方~基礎編~マインドマップを使おう
【関連記事】講義の目次(=講義録)の書き方~実践編~マインドマップを使おう
でまとめています。
この作業のメリットは授業に集中できることだけではありません。
「あれ?あの内容ってどこら辺に書いてあったっけ?」
と思い出したいときに、授業の全体像を書いた紙を残しておけばすぐ見つけることができ、復習も楽になりますよ。
すきま時間に授業の内容を復習する
せっかく授業をしっかりうけたら、次は授業の復習をしましょう。
このときおすすめしたいのが、隙間時間を有効活用すること。
- 机に向かって1時間復習する
- 電車での通学時間やちょっとした空き時間に10分を×6回分
どちらも同じ60分です。
でもぜひ今後意識していただきたいのは後者です。
- 短い時間だから締め切り効果で集中力があがる
- 1時間勉強すると思うと、いやだな~とおもって先延ばしにしてしまいがち。一方短い時間なら勉強に取り組むまでのハードルがさがる。
- 時間をかけてじっくり一つに取り組むよりも、短い時間でも何回も繰り返し学習する方が記憶に残りやすい
などいいことずくめ!
詳しい復習方法は、【関連記事】【卒業生が語る】薬学部のテスト勉強法。最大のポイントは●●!
を確認してみださいね。
完璧主義にならない
いままでは、具体的な勉強法の説明でしたが、次に紹介する2点はメンタル面でのアドバイスです。
メンタルは非常に大事です!
まず大事なのは完璧主義にならないこと。
テスト本番では満点を取る必要はないのです。
合格点をとればOK。
そのためには、他の生徒が落とさないであろう過去問を最低限マスターすること。
次にまだ出題されていない範囲を覚えておくこと。
がむしゃらに一律覚えようとするのではなく、優先順位を決めることが大切です。
科目に苦手意識を持たない
薬学部では、1回の定期テストで十数種類のテストを受けます。
かつほぼすべて必須科目なので、基本的に単位を落としていい科目はありません。
これは最終目標である薬剤師国家試験でも同じ。一つでも基準点にみたない科目があると合格することはできません。
ですから、大切なのは苦手科目を作らないこと。
物理は苦手、衛生は苦手…無理!!絶対無理
と思った瞬間、関連する知識がシャットアウトされてしまい、わかるものもわからなくなってしまいます。
進級したり国家試験に合格するためには、すべての科目が必要なのです。
苦手科目を全面否定するのではなく、
「どうしたら少しでも苦手科目と仲良くできるかな?」
と前向きな気持ちで取り組んでみましょう。